ソニーがPS独占戦略に回帰へ。『Ghost of Yotei』PC版は開発中止、ファーストパーティのシングルプレイ作品をコンソール独占に戻す方針か
ソニーがPS独占路線に回帰。Ghost of Yotei PC版の開発中止が報じられ、シングルプレイ作品のPC展開を縮小する方針が明らかに。
ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が、ファーストパーティ製シングルプレイ作品のPC同時発売戦略を大幅に縮小する方針であることが、複数の海外メディアの報道で明らかになった。BloombergのJason Schreier記者をはじめ、EurogamerやVGCが関係者の証言をもとに報じている。
何が起きたのか
報道によると、SIEはPlayStation Studiosが開発するシングルプレイタイトルについて、PC版の発売を取りやめる方向で動いている。特に衝撃的なのは、『Ghost of Yotei』のPC版が開発中止になったという情報だ。PC版はかなり進んだ段階まで開発されており、2026年内のリリースが予定されていたが、その計画はキャンセルされたとされる。
同様に、『Marvel’s Wolverine』もPS5独占のまま発売される見通しだという。
一方、『Marathon』や今後のオンラインマルチプレイタイトルについては、引き続きPCを含むマルチプラットフォーム展開が継続される方針だ。また、Death Stranding 2やStellar Bladeのような外部デベロッパー制作のパブリッシングタイトルも、従来通りPC版が出る可能性が高い。
背景
SIEがPC戦略を見直す背景には、いくつかの要因がある。
まず、PlayStation作品のPC版売上が全体の1〜2%に留まっているという社内データの存在だ。コンソール発売から数年遅れでPC版を出す場合、PCプレイヤーの割合は合計の約13%にとどまるという分析もある。同時発売のAAAタイトルでPCプレイヤーが約44%を占めるのとは対照的だ。
次に、MicrosoftがProject Helixと呼ばれる次世代Xbox機でPCゲームの動作をサポートする計画を打ち出したことも影響していると見られる。Xbox次世代機がWindows OSベースでSteam対応になれば、PlayStation独占タイトルの価値はさらに高まる。
そしてPS5やPS6本体の販売への悪影響も懸念材料だ。「PCで遊べるならコンソールは要らない」と判断するユーザーが増えれば、ハードウェア事業に直結する。
各方面の反応
EurogamerやVGCの記事にはそれぞれ多数の読者コメントが寄せられている。PC専業のゲーマーからは「せっかくPCでPlayStation作品が遊べるようになったのに逆行だ」という落胆の声がある一方、「コンソール独占があるからこそハードが売れるし、開発にも集中できる」と理解を示す意見もある。
Redditのr/Gamesでも活発な議論が行われており、「PS5を買う理由が増えた」という声と「もうPCに全部出す流れだと思っていたのに残念」という声が拮抗している。
分析・今後の展望
今回の戦略転換は、ゲーム業界全体の「マルチプラットフォーム化」の流れに逆行するものだ。Microsoftが独占タイトルを減らしてPCやクラウドに拡大する一方、ソニーは正反対の方向を選んだことになる。
ただし、SIEが公式にこの方針を発表したわけではない点は留意が必要だ。今後のState of Playや決算説明会での発言が注目される。
ソース: Eurogamer